「どうしてひな祭りには、ひなあられを食べるの?」
幼稚園に通う息子に、突然質問されて答えに困ったことがあります。
主婦ライターの『みゃあちょこ』です。
ひなあられが大好きな息子は、ひな祭りのシーズンになるとお店にたくさんのひなあられが並ぶので、買い物の度にウキウキしています。そんな息子も、色々なことに興味を持つ年頃になり、疑問に思ったことを次々と聞いてくるようになりました。
ひな祭りのお祝いの日の食卓には、ひなあられ以外にも、色とりどりの料理が並びますよね。ひなあられにしても、それらの料理にしても何か由来があるのかしら?と、私も疑問に思うように…。
そこで、ひなまつりに食べられている食べ物の意味や由来を調べてみることにしました。
ひな祭りに、子供と一緒につくれる料理やお菓子もありますよ。
ひな祭りの食べ物の由来と意味
ひな祭りと聞いて、どんな食べ物を思い浮かべますか?
ひな祭りの食べ物といえば、ひなあられや菱餅、ちらし寿司や白酒などがパッと思いつくのではないでしょうか。他には、はまぐりのお吸い物も定番メニューですね。
よく食べられる食べ物には、食卓を華やかにする効果があるだけでなく、実はちゃんとした意味や由来があるんですよ。
まずは、ひな祭りの定番メニュー5品について、その由来や意味を詳しくご紹介します。
定番の食べ物
【ひなあられ】
元々は「雛の国見せ」という、貴族階級の女の子達が、雛人形を川辺などに持ち出して、春の風景を雛人形に見せながら遊ぶ!という風習の際に食べるものとして生まれたそうです。
ひな祭りで食べられるひなあられは、ピンク、緑、黄色、白の4色が基本。これらはその色で、春夏秋冬の四季を表していると言われています。
餅が原料なので、でんぷんが多く健康に良いことから、「1年中、健康で幸せに過ごせますように!」という親の願いが込められています。
【菱餅】
ひな祭りでは、緑、白、ピンクの3色の菱餅が飾られますよね。これらの色の意味には、いくつか説があります。
〇説1
- 緑…健康や長寿
- 白…清浄
- ピンク…魔除け
〇説2
- 緑…大地
- 白…雪
- ピンク…桃の花
緑の部分にはヨモギ、白の部分にはヒシの実、ピンクの部分にはクチナシといった健康に良いと言われているものを混ぜて色付けされていたことから、「災いや厄を除き、健康でいられるように」という願いが込められているようです。
【ちらし寿司】
ちらし寿司の由来もいくつかあるようです。
ちらし寿司そのものに由来はないという説もありますが、平安時代から現在のお寿司の起源と言われている「なれ寿司」に海老や菜の花などの彩りを良くする食材を乗せて食べられていたので、その風習が現代のちらし寿司に変化したと考えるのが有力とも言われているんですよ。
ちらし寿司の具材それぞれの意味は以下の通りです。
- 海老…腰が曲がるまで長生きできる
- レンコン…先が見通せる
- 豆…健康でマメに働ける
【白酒】
元々は、中国から伝わった「桃花酒」という桃の花びらを漬けたお酒が飲まれていました。桃は邪気を祓ってくれる縁起物とされていたことや、百歳を「ももとせ」と詠むことから長寿を願って飲まれていたようです。
白酒が飲まれるようになったのは、江戸時代に入ってから。しかし、白酒にはアルコールが入っているので、子どもが飲めるよう、現代では「甘酒」がひな祭りの定番の飲み物となりました。
【はまぐりのお吸い物】
はまぐりは、対になっている貝殻同士でなければ、ピッタリ合うことはないと言われていま
す。
このことから、「将来幸せな結婚をして、一生一人の相手と添い遂げることができますように」という願いが込められた食べ物とされているんですよ。
突然ですが、ひな人形を飾る日、片付ける日をご存知ですか?
関連情報としてこんなページもありますので、ご活用下さいl。
その他、縁起の良い食べ物のご紹介!
ひな祭りのお祝いにピッタリの、縁起が良いとされる食べものは、他にもありますよ。
【さざえ】
例えば、さざえ。さざえは「願い事が叶う」と言われている、とても縁起の良い食べ物です。
【よもぎ、わらび】
また、芽を出す食材も縁起が良いので、よもぎやわらび、木の芽などもオススメですよ。
【鯛】
そして、お祝い事といえば、忘れてはいけないのが鯛。紅白の食べ物の代表とされているだけでなく、鯛は「めでたい」という語呂の良さもあり、ひな祭りでもよく食べられる魚です。この時期の鯛は、産卵前で脂も乗っていますよ。お造りや塩焼きなどが定番ですよ。
【かれい】
鯛はちょっと予算的に…という場合には、カレイがオススメです。子持ちカレイは、「子宝に恵まれる」とされている縁起物として人気がありますよ。
子どもと一緒にひな祭りの料理を楽しもう!
食べ物の由来を話しながら母娘で一緒にひな祭り料理
ひな祭りのお祝いでは、子どもが喜ぶメニューを考え、腕をふるっているママも多いですよね。全てのお料理が完成してからお披露目というのも、もちろん良いのですが、せっかくなら娘さんと一緒に作ってみませんか?
「毎年ひな祭りメニューは母娘で一緒に作る」ということが恒例行事のひとつになれば、子どもの成長も実感できますし、いい想い出にもなりますよ。また、ひな祭りになぜそれらの食べ物を食べるのか、由来を話しながら料理することで、子どもは小さい頃から日本の文化や風習についての知識を深めることもできます。
子どもが、ある程度大きくなってくれば、日頃から料理のお手伝いもしてくれているかもしれませんが、小さいうちは「一緒に作る」と言っても、任せられる作業は限られてしまいますよね。
そのため、一緒に作るメニューは簡単なものがオススメですよ。
例えば、
『カップ寿司』
材料はいつものちらし寿司と同じですが、大皿に盛り付けるのではなく、小さなカップに好きな順番でミルフィーユ状に酢飯と具材を交互に入れて盛り付けるというもの。
3歳くらいの子どもでも、喜んで酢飯をカップに入れるお手伝いしてくれます。
彩りが綺麗に仕上がるように、最後は一番上に具材を多めに乗せれば完成です。透明なカップを使うと、見た目がさらに綺麗に仕上がりますよ。
『菱餅に見立てたオードブル』
菱餅に見立てたオードブルも、オススメのメニューです。
これは、緑、白、ピンクの食材を用意して、菱形に切って重ねてピックで刺すだけの簡単メニュー。
我が家では、キュウリとベビーチーズ、魚肉ソーセージで作ってみました。
食材を菱形に切るところも一緒に作業したので、綺麗な仕上がりとはいきませんでしたが、一番上手に出来たものを、小皿に盛り付け、ハムを星形に切り抜いたものや余った材料で飾り付けを楽しんでいるようでした。
白の具材ははんぺんなどを使っても美味しそうですよね。具材を重ねる時に、少量のマヨネーズを塗っておけば、そのまま食べられますよ。
ひな祭りに食べられる食べ物の由来だけでなく、雛人形の由来を話して聞かせながら料理するというのも良いですよね。そんな時には、雛人形メニューを作っちゃいましょう。
【おにぎりの雛人形】
おにぎりの雛人形なら、色々アレンジできますし、簡単に作れますよ。
今回ご紹介したメニューは、どれも短時間で作れるものばかりなので、ぜひお子さんと一緒に作ってみてくださいね。
子供ばかりではなくもう少し小さい赤ちゃんにもなにか作ってあげませんか
赤ちゃんにピッタリのひな祭り離乳
赤ちゃんには、ひな祭りにピッタリの離乳食をどうぞ!
「初めてのひな祭りだけど、娘はまだ離乳食…」と諦めていませんか?離乳食でも、ちょっとした工夫で、一緒にひな祭り気分が味わえますよ。
【離乳食初期なら…】
10倍粥と野菜のペーストを使って、菱餅風に三層に盛り付けたり、ちらし寿司風に10倍粥の上にトマトやニンジンのペーストでお花を描くだけで、ひな祭りメニューに大変身!
【離乳食中期なら…】
茹でたじゃがいもを潰して三等分し、ひとつはそのまま、残りはそれぞれ人参ペーストとほうれん草ペーストと和えます。牛乳パックなどで菱形の型を作り、順番に載せていけば、菱餅風の三色いもの完成です。
【離乳食後期なら…】
ひなあられを連想させるコロコロおにぎりがオススメ。軟飯(白)に、青のりやほうれん草ペースト(緑)、きな粉(黄色)、人参ペースト(赤)などを混ぜて小さく握れば、4色のおにぎりができますよ。
他にも、こんなメニューを作っている動画がありました。よろしければ、参考にしてみてくださいね。
【簡単】離乳食レシピ!うれしいひな祭り♡3色ヨーグルトの作り方
まとめ
ひなまつりの食べ物には、意味や由来があります。
もちろん、彩り豊かな食卓を見れば、それだけでも子どもは喜んでくれると思いますが、娘の健康や幸せを願う親心が込められていることを、ぜひお子さんに分かり易く説明してあげてください。
子どもと一緒に料理ができるというのは、母親にとって幸せな時間ですよね。
お祝いメニューを作りながら、それらの食べ物の由来を話して聞かせるという習慣が、代々受け継がれていくというのも良いものではないでしょうか。