修行僧の食事メニューに食を見直すヒントが!精進料理は旬の味わい!

Pocket

修行僧の食事と聞けば、質素でなにか物足りないようなイメージを持ちませんか?

そんなイメージの精進料理ですが、栄養バランスに優れていて、低コレステロールの理想的な食事なんですよ。

ラン
実は先月、友人に誘われてお寺で修行体験をしてきました。

なんとなく、痛そうで、お腹が減りそうな、「忍耐」の二文字を思い浮かべた私ですが、

終えての感想は、「行って良かった~」でした。

日常では経験できない業を積み、その事によるなんとも言えない清々しい感覚を体験することができました。

ラン
自分で言うのもなんですが、「日本人の優しさはこんなところから生まれてくるんじゃないかな~」なんて(笑)

わずか一日でしたが、日本人に生まれて良かったと感じつつ、家族の待つ家路につきました。

そして、記憶が鮮明なうちに、お寺の修行僧と同じ食事をした体験を忘れないよう記事にしてみました。

スポンサーリンク

修行僧の食事ってどんなもの?

修行僧の食事と聞くと、どのような食事を思い浮かべますか?

すごく質素な料理を思い浮かべるのではないでしょうか。

私も実際修行体験をしてみるまでは、あまり良いイメージはありませんでした。

修行僧はどんなものを食べているの?

精進料理について

精進料理とは、仏教の戒律に基づいて作られる料理です。

仏教では、殺生が禁止されているので、

主に、豆・野菜・穀物・海藻などの植物性の食材を中心に作られています。

多くのお寺ではお粥が食べられている

現在の修行僧は、朝食のみがお粥で、昼食と夕食はごはんになっています。

しかし、かつては、昼食のみがごはんで朝食と夕食がお粥の二粥一斎(にしゅくいっさい)や、三食お粥の三度粥(さんどしゅく)だったこともありました。

もともとは、少ないお米でも、お粥にすれば体積が増え、仏教の教えである質素な生活に準じているとのことでもお粥が好まれて食べられていました。

1日何色食べるか

精進料理の色の組み合わせは白・赤・黄・緑・黒の5色となっています

白は米や麦、蕎麦などの主食で、赤は大豆製品、麩などのタンパク質。黄は根菜類でビタミンや繊維質。

緑は葉菜類でこれもビダミンや繊維質。最後の黒は海藻やきのこ類でミネラルを多く含有している食材が使われます。

動物性の食材を使わなくても、バランスの良い食事になっています。

修行僧の食事は旬の野菜が中心

かつては山菜摘みや、畑管理も修行の一つとされていたため、季節によってとれる野菜が違ったので、旬の野菜が中心となっていました。

大根は年中食べられる

大根は保存がきくこともあり、ほぼ毎日のたべられており、バラエティに富んだ調理方法は、海外でも注目されています。

食べてはいけないものはあるの?

先ほども記述したように、殺生が禁じられているため、

動物性のものは禁止されています。肉・魚はもちろんのこと、鶏出汁や、鰹出汁も食べることはできません。そして、

五辛(ごしん)または五葷(ごくん)と呼ばれる、臭いのきつい野菜も禁止されています。

例えば、ニンニク、ニラ、ネギ、タマネギ、ラッキョウなどが五辛と呼ばれています。

五辛が禁止された背景は、自身の臭いを気にするがゆえに修行に集中できないからとされています。

しかし、それらの効能も認められているため、風邪などをひいたときには、それらを食べて、数日後、沐浴と香により清めてからお寺に戻るように決められました。

それから、お酒はもちろん禁止されています。

酒で煮た料理や酒を混ぜた料理は禁止されていますが、料理酒は使用されており、熱でアルコールを飛ばすので酔っぱらうことはありません。

調理も修行僧が自分たちで!

調理も修行のひとつ

お寺に修行に入った1年目に調理による修行を行う修行僧が多く、調理をする僧を典座(てんぞ)とよびます。

はじめは、厨房の掃除や、調理器具の磨き上げで修行を行い、徐々に修行僧の食事を任されていきます。

お寺に入るまで包丁を持ったことがない人でも、毎日修行を積み重ねることにより、どんどん上達していきます。

食材を無駄にしない

お寺の料理は、皮も葉も無駄にはせず、すべてを調理します。

余り物を入れたけんちん汁などにして、無駄にはしません。

スポンサーリンク

食事をする際の作法

食べ方の手順

食器は、自前の応量器で、6つの食器を重ねて収納できるものを使います。

座禅堂に入り、席に着き、食器に料理をもらい、食べ始めます。

食べ終われば、食器を洗い、片づけ、座禅堂をあとにします。

心得

食事も修行も一つであるので、座禅を組む時と同じ格好で食事に向き合います。

座禅堂に入る瞬間から音をたててはいけないので、細心の注意が必要です。

音を立てずに自然に食事ができるようになるには、人にもよりますが、大体3,4カ月かかります。

修行僧の食事から学べること

普段、当たり前にこなす食事ですが、食事をとるには、そこにかかわる人が必ずいます。

野菜を作る人がいて、それを売買する人がいる。

命のやり取りにもなるわけですから、関わる人たちにも感謝しながら食事をすると、一つ一つの食材も無駄にはできません。

修行僧の食事を通して、食材を無駄にせず、食に感謝しながら食べる事はとても重要なことだと感じます。

修行僧の食事から『食』を見直す

なぜ今修行僧の食事が注目されているか

先ほど記述したように、食材を無駄にしないことにより、エコにもなりますし、無駄な買い物をしない分節約にもなるので、お財布にも優しいです。

そして、野菜中心の手作り料理なので、栄養バランスも良く、健康的な食事ができます。

海外でも、ベジタリアンやビーガンの人たちに注目されています。

日常生活の中で活かせること

食事を作る際にできること

日常生活において、自炊をすると節約にもなりますし、健康的な食生活も送ることができます。

例えば大根を調理する場合、傷んで捨ててしまうことのないように、「今日は半分、お味噌汁とサラダに使って、明日、もう半分を煮付けと酢の物で食べる。」というように計画的なメニュー作りをすることが修行になり、節約にもなります。

お味噌汁の具材についてはこんなページも

>>> 味噌汁の具材!こだわり主婦が選んだおすすめランキングベスト7!

食べる時にできること

修行僧のように音を立てずに食べるとまではいかなくても、我が家では、食事中にテレビなどを消すようになりました。

テレビを見ながらゆっくりと食べるのもいいですが、無音に耐えられないからか、家族の会話が増えました。(笑)

それに、噛むことに集中するためか、最後になると白米にふりかけをかけないと食べきれなかった息子もふりかけをかけずに完食するようになりました。

実際に体験してみたい!そんな人には…

便利な世の中ですから、ネットである程度の情報は集まります。しかし、

実際に体験して、修行僧の話を聞き、空気を感じることにより、背筋が伸び、やる気に満ちてきます。

精進料理を体験できるお寺も全国各地にありますし、精進料理のレストランもあります。

お寺に行くには、少し敷居が高いと思われるなら、まずレストランに行ってみて、次にお寺に行ってみてはいかがでしょうか。

ぜひ、食べるだけでなく、調理などの修行も体験してみてほしいです。

まとめ

修行僧の食事は、食材を無駄にせず、栄養バランスが考えられた食事です。

低コレステロールで、生活習慣病の予防にもなりますし、食材を無駄にしない分、節約にもなります。

このような、旬の食材を使った、健康的な精進料理! 今晩の1品に添えてはいかがですか?

レシピ本はいっぱい出てますし、ググってもすぐに出てきます。

どうぞ、お試しを

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする