「雛人形は、いらないから買わない予定なんだけど…」
我が家は男の子しかいないので、あまり深く考えたことがなかったのですが、他のママ達の話を聞いていると、住環境や経済的な事情によって、雛人形の購入について色々な考えがあることがわかりました。
いらないと思っていても、
『女の子が産まれたら雛人形を購入するもの』
という考えが根強く残っている中で、果たして買わなくても良いものなんだろうか…と悩み、結局は購入したという人も少なくないようですね。
同じように、「雛人形は必ず購入しなければいけないものなの?」と考えている親御さんの参考になればと思い、その時調べた内容をまとめてみることにしました。
- 全く飾らない!? 「YES」か「NO」 の回答だけではなく
- コンパクトなお祝いの方法
- 祖父母への対応
などの解決法も書いてありますので、あなたに合った対処法が見つかると思いますよ。
雛人形はいらない!という考えは間違いなの?
雛人形は必ず購入しなければいけないもの?
雛人形は、必ず購入しなければいけないものではありません。
でも、日本には『女の子が産まれたら雛人形を購入する』という風習がありますよね。その理由は、ひな祭りに雛人形が飾られるようになった由来にあります。
その昔、雛人形は子どもの身代わりになって厄を引き受け、子どもを守ってくれるものとして作られるようになりました。
医療が発達していなかったその当時は、子どもが幼いうちに亡くなってしまうケースも多かったために、雛人形の必要性がとても重んじられていたのです。
しかし現在は医療も発達し、子どもが成人する前に亡くなることもかなり少なくなりました。
それにより、雛人形の必要性自体は、それほど重要視されなくなりましたが、雛人形を購入し女の子の幸せを願うという風習は根強く残っているのです。
雛人形は、『女の子1人に対して1セット』とされていて、基本的にはおさがりが禁止なんだそうですよ。
理由は、先程述べたとおり、その娘の厄を身代わりになって引き受けていると考えられているからなんですね。
◎雛人形を飾る意味や由来については、こちらにまとめてあります。
>>> 雛人形を飾る意味とその由来!雛祭りに関する疑問を一挙大解決!
雛人形をいらないと考えている人はどれくらいいるの?
では、実際に雛人形をいらないと考えている人は、どれくらいの割合でいるのでしょうか?
女の子が家に居る家庭を対象に行ったある調査によると、家に雛人形がある家庭は87%程度だったそうです。
しかし、その中には、「いらないと考えていたが、祖父母からプレゼントされた」とか「周りに流されて仕方なく購入した」という人も含まれていました。
ちなみに、雛人形がある家庭のうち、毎年飾っていると回答したのは73%ほどだったそうです。
雛人形を購入したとしても、毎年欠かさず飾っている家庭が7割ほどと少ないことを知り、驚きました。
子どものために購入した高価な雛人形…
個人的には、購入したからには飾らないともったいないと感じてしまいますが、それぞれ何かしら事情があるのでしょうね。
このママ友の集まりでは三分の一はいらないかな? という結果で、ひな人形があるのに飾らないという回答に近い割合でした。
雛人形はいらない!その理由
ひな人形のいらない理由は大きくは以下の理由があるようです。
- 住環境
- 購入後の管理に困る
- 経済的負担
- 人形の顔が恐い
娘の幸せを願わない親はいませんが、さまざまな事情で雛人形は必要ないと考える親御さんも増えているようです。
【住環境】
昭和時代には、七段飾りの大きなものが流行し、家の一室を占領してドーンと飾られていた雛人形。
平成に入ってからはマンションやアパート暮らしの家庭が増えたこともあり、飾る場所や収納に頭を悩ませている人も少なくないようです。
【購入後の管理に困る】
大きな雛人形の場合、飾り付けに時間がかかることもあります。
また、雛人形はとても繊細な作りのものが多く、湿気の少ない保管場所を選ぶ必要があります。
保管の仕方もきちんとしていないと傷みが早くなるため、片付けも丁寧に行わなければいけません。必要がなくなったときの処分にも困ると考える人もいるようですね。
◎雛人形を飾る時期、片付ける時期については、こちらで詳しく説明しています。
【経済的負担】
人形の人数や大きさなどセット内容や作り方、使用している素材などによっても違いはありますが、雛人形の相場は5~12万円程度と言われています。
子育てには何かとお金がかかる現代、できることなら節約できるところは節約したいという考えも理解できます。
【人形の顔が恐い】
意外と多いのが、人形を家に飾るのが恐いという意見。
子どもの頃、雛人形が飾ってある部屋に一人で入ることができなかった、なんて人も珍しくありませんよね。
◎男のお子さんは、こんなことが気になりますよね。
>>> 破魔矢を男の子に買うの?買わない?飾る時期と片付ける時期はいつ?
雛人形はいらない!?理由別の解決策
雛人形は必ず購入しなければいけないものではないので、いらないと考えているのであれば、周りに合わせて買う必要はありません。しかし、
いらないと考えざるを得ない理由があって、その問題さえ解決できれば購入したいと考えている人もいるかもしれませんね。
ということで、いらないという理由別に、その解決策を考えてみました。
【住環境】
置き場所がない、収納場所に困るということであれば、コンパクトなタイプを選ぶという選択肢があります。
最近では、親王飾りや二段飾りなど、マンションやアパート世帯向けのコンパクトなものが多数販売されているので、それほどスペースを取らずに飾れるものもあるんですよ。
【購入後の管理に困る】
飾り付けや片付けが面倒という人には、ケース飾りの雛人形がオススメです。
人形も道具も固定された状態でケースの中に飾られているので、そのまま飾ったり片付けたりすることが可能です。人形にホコリがつくことも無いので、お手入れも簡単ですよ。
【経済的負担】
本格的な雛人形は、確かにいいお値段がします。しかし、
通販サイトなどを見てみると、1万円以下で買えるものも多数あります。陶器やちりめんのコンパクトサイズの雛人形なら、5千円以下で買えちゃうものもありますよ。
【人形の顔が恐い】
実は私もお人形の顔が苦手です。しかし、
そんな私でも「娘が産まれたら買ってあげたい」と思わず手に取ってしまったのが、
ちりめんウサギの雛人形。
人形全てがウサギで、ミニサイズですが本格的な三段飾りのものまでありましたよ。
ウサギ以外の動物や、キャラクターに着物を着せた雛人形などもありますよ。
雛人形はいらないと両家に伝えるには?
立派な雛人形を買ってあげたいという祖父母の心境
夫婦で話し合って、雛人形はいらないという結果になったとしても、両家の親を納得させるのが大変な場合もありますよね。
おじいちゃん、おばあちゃん世代の方々の中には、昔ながらの風習を大切にしている人も多くいます。また、雛人形は祖父母から孫へ贈るものとされている地域もあります。
そのようなことを考えると、孫には立派な雛人形を買ってあげたいと考える、祖父母の心境も理解できますよね。
初孫の場合は、とくに、その気持ちは大きくなるのではないでしょうか。
雛人形はいらないと両家に伝える方法
もし、雛人形はいらないと思っているのに、実家または義実家から「買ってあげたい」と言われたら…。
祖父母の気持ちを考えると、「いりません」とはっきり断ってしまったら、その後の関係がギクシャクしてしまうかもしれません。
孫を思うおじいちゃん、おばあちゃんの気持ちを踏みにじらないよう、言葉を選んでやんわり断ることが大切ですよ。
例えば、
- 「今の家では飾れる場所がないので、広い家に引っ越したら、改めて相談させてください」とか
- 「娘が大きくなったら、自分で好きなものを選ばせようと思っているんです。その時に相談にのっていただけませんか?」など。
購入してもらってしまったら、その後は毎年飾らなければいけなくなりますよね。
断りきれず、買ってもらったほうが楽と考えてしまうかもしれませんが、後々のことを考えて、言葉は選びつつも、きちんと今はいらないと考えていることを伝えたほうが良いかもしれません。
いらないと伝えたのに…もらってしまったら?
いらないと伝えても、または何の相談もなく贈られてしまうこともあるでしょう。
いらないと思っていても、いただいたものをそのまま処分というわけにもいきませんよね。かといって、家には置きたくない…。
そんな時には、雛人形を購入してくれた、
実家または義実家に置かせてもらうというのはいかがでしょうか?
雛人形を保管してもらうだけでなく、毎年そちらの家で飾ってもらい、ひな祭りのお祝いの日には一緒にお祝いするという提案をすれば、大抵の場合は気を悪くすることも、関係が悪くなることもないでしょう。
承諾してもらったなら、遠方で行けないという場合以外は、できるだけ飾り付けも一緒に行ってくださいね。
以上、買う前のことをあれこれ考えてきましたが、意外と多いのが購入後の処分についての疑問でした。
処分の仕方がわからないから、いらないなら…
雛人形はいらないという人の理由として、意外と多いのが「処分に困る」というもの。
雛人形は、子どもが成人したり結婚したりしたら役目を終え、その後は飾らなくなることが多いですよね。
そのため、その後の処分の仕方がわからず困るので、購入しないほうが良いのではないかと考える人も少なくありません。
そこで、ここでは処分方法もご紹介したいと思います。
雛人形は、
- 多くの場合、通常のごみや粗大ごみとして回収してもらえます。
- また、リサイクルショップなどに売ることも可能です。
しかし、長年娘の変わりに厄を引きうけてくれた人形を、他のごみと一緒に処分したり、売ったりすることには抵抗があるという人も多いでしょう。
そんなときには、
供養を行ってくれる神社仏閣を探してみましょう。
費用は場所によって異なりますが、人形の供養をしてくれる神社仏閣は日本全国の各地にありますよ。
また、イベントや行事に必要ということで、
主催団体や自治体などが寄付を募集していることもあります。
子どもの成長を見守ってくれた雛人形が、また別の場所で飾られ、多くの人々に喜んでもらえるなら、こんなに嬉しいことはないですよね。
雛人形はいらないけど、お祝いはしたい!そんな時には…
「いろいろ考えたけど、やっぱり雛人形はいらない。だけど、ひな祭りのお祝いはしたい!」という人には、こんなお祝い方法がありますよ。
【手作りの雛人形をつくる】
折り紙やペーパークラフト、フェルトや紙粘土など、好みの素材でオリジナルの雛人形を作るというのはいかがでしょうか。
時間をかけて手の込んだものを作るもよし、子どもと一緒に簡単なものを作るもよし。楽しみながらひな祭りの準備ができそうですよね。
紙コップを使って、可愛らしい雛人形を作っている動画があったので、ご紹介しますね。
【ひなまつり】紙コップで作るゆらゆらおひなさま♪の作り方 How to make paper cup OHINASAMA
【手頃な雛人形を購入して飾る】
100円ショップや雑貨屋さんなどで、可愛らしいコンパクトな雛人形の置物が購入できますよ。
ちなみに、男の子しかいない我が家では、毎年100円ショップで購入した置物を玄関のディスプレイとして飾っています。
【お雛様メニューを作る】
ひな祭りのお祝いメニューの中に、雛人形をかたどったメニューを入れてみるという手も!
お弁当の日なら、チョッピリ時間をかけてキャラ弁に挑戦してみるのもオススメですよ。
◎ひな祭りの食べ物、そしてその由来について… 美味しそう!
>>> ひな祭りの食べ物の由来!定番からちょっと贅沢な縁起物まで大紹介
まとめ
ひな祭りには雛人形を飾るという、昔ながらの風習を大切にすることももちろん必要ですが、時代と共に考え方や在り方は常に変化しています。
また、高価な雛人形を購入したからといって、必ずしも娘の幸せを願う気持ちが他の親よりも大きいということではありませんよね。
雛人形が家にあっても、なくても、娘の健やかな成長と幸せを願う親の気持ちに変わりはないですよね。
3月3日のひな祭りは、雛人形を飾るのがメインのイベントではなく、女の子の健康と幸せを願う日です。
ぜひ、お子さんが喜ぶお料理を作って、家族みんなでお祝いしてあげてくださいね。