突然ですが、銀杏は好きですか?
茶わん蒸しなどにはよく入っていますし、串焼きなどでも出てきますね。
好きな人にはたまらない銀杏!
漢方では肺の動きを高め、喘息を鎮める効果もあるようで、滋養強壮や老化防止にも効果がありそうです。
お酒のお供に、アクセントに、銀杏はとても主張の強い食材です。
加工された後のものを食べるのはもちろんおいしいですが、自分で処理・調理の方法がわかればもっと楽しめますよ!
もったいないですね~
これは、うちの近所の木ですが、きれいなものは持って帰ってありがたくいただいています。
ここでは銀杏のおいしい食べ方、処理の方法などをご紹介します。
あっ! 銀杏には危険性もありますので、そのこともおお伝えしますね。
銀杏の簡単な食べ方は電子レンジで手間いらず
銀杏を炒る方法として、電子レンジでチンする方法は有名ですね。
簡単にでき、時間もほとんどかからないという楽ちんさ。
封筒に10個ほどの銀杏をいれ、500~600Wの電子レンジで1分から1分半ほど加熱するというもの。
電子レンジを使うのでボタンひとつで簡単にできますし、封筒をきちんとしめておけば汚れも気になりません。
電子レンジで調理する楽しい動画がありましたのでご紹介しますね。
超簡単!銀杏を封筒に入れてチンするだけ。
また、フライパンで炒る方法もあります。
加熱前にヒビをいれた銀杏を、中火のフライパンでコロコロと転がしながら炒りましょう。
水分が飛び、簡単に殻がむけますし、手の中で転がすだけで薄皮も簡単にむけます!
フライパンで炒ることで、香りや火の通り具合を調整でき、とても味のある銀杏を楽しめます。
調理の前に
銀杏を調理する前は、ちょっとした下処理が必要です。
前述した「封筒でチン!」の方法ですが
銀杏が加熱中に爆発するというちょっとしたドッキリがあります(笑)
封筒をきちんと閉じていないと、電子レンジの中が大惨事になることも。。。
それに、爆発音が大きく、慣れていないとびっくりするかも★
そんなときに有効なのが
「加熱前の銀杏に切れ目を入れる」という方法です。
ペンチなどの器具を使い、銀杏をつぶさないように少し割れ目を入れておきます。
そうすると、爆発することはなくなるのでぜひお試しください!
コツとしては、真横より少し斜めに切れ目を入れること。
思いのほか、銀杏の殻を割るのは力がいるので、真横や縦に割れ目を入れようとすると実がつぶれてしまいます。
ですので、斜めに割った方が簡単に割れ目を入れることができます。
果肉のついた銀杏の下処理の方法
果肉がついている場合、果肉を取り外す作業が必要です。
果肉の下処理の際に気を付けていただきたいのは、出来れば屋外で作業をすること
これは、銀杏の匂いが強いためです。
先程拾ってきました。台風一過の恵みです。
こんな珍しいものもありましたよ。双子の銀杏!
銀杏は、鳥や虫から身を守るために強烈なにおいを発します。
その成分は「酪酸(ブタン酸)」と「エナント酸(ヘプタン酸)」という成分です。
水に浸したり、土に埋めて果肉を腐らせ、その後水洗いをしましょう。
腐らせずにネットに入れ、ゴシゴシと洗って果肉を落としてもいいでしょう。
その後、天日で1日乾燥させると調理に使えます。
手間は少しかかりますが、「自分で調理した!」という達成感を感じられます。
処理は、匂いが強烈なので袋に入れて捨ててくださいね!
作業はゴム手袋などをして行うこと
銀杏の果肉には、ギンゴール酸とビロボールというアレルギ物質が含まれるため、荒れるどころか水泡ができたり、触れてないところまで湿疹が出たり、内臓がはれるなどの症状が出るそうです。
万が一素手で触れてしまった場合は、早めに石鹸などできれいに洗いましょう。
私は母に聞いたことがあるので、素手で触ったことはありませんが、うっかりでは済まないことになりそうですので注意しましょうね。
独特のにおいが好き!という人もいるかと思いますが、銀杏の匂いは思いのほか残ります。
良い気分で、おいしくいただくには、面倒でもこれらのことに少し手間をかけると良いでしょう。
そして、たくさんいただいたときは、処理をして保存をしておくと、いろいろな味で長く楽しめますね。
保存の方法は、冷凍が一番です。
殻をむいた銀杏を、塩を一つまみ入れたお湯で湯がき、おたまの背などを使て薄皮をむきます。
数分茹でたら出来上がりますので、数個ずつラップで包んで冷凍しておいてください。
銀杏の危険性
銀杏には注意点があります!
おいしいからと言って食べ過ぎるのは危険です。
銀杏は、一度に大量に食べると中毒症状が出ることがあるからです。
中毒がおこる最低ラインとしては、大人で40粒、子供で7粒ほどだと報告されていますが
大体、大人で1日10粒、子供は3粒ほどが目安のようです。
ちなみに、7歳以下は食べさせない方が無難です。
子供は肝臓の機能が十分でないため、中毒になりやすいので、できれば食べさせない方が賢明す。
中毒の症状としては、呼吸困難やけいれん、麻痺、不整脈などです。
場合によっては意識を失い、死に至ることも…!
死なないまでも、腹痛や吐き気、ふらつきや手足のしびれなどの副作用が出るようです。
これは一種の食中毒なので、食後に比較的早い段階で症状が出ます。
食後1時間ほどで症状が出ることが多いです。
最長で12時間ほどは、銀杏を食べたことを覚えておいてください。
銀杏には、「ギンコトキシン」と呼ばれる毒素が含まれており、これが中毒症状を引き起こします。
「ギンコトキシン」はビタミンB6に酷似しており、体内の本当のビタミンB6の動きを止めてしまい、その結果、副作用が現れるということですね。
万が一中毒症状が出た場合、すぐに病院に行って手当を受けて下さい。
中毒症状が出たからといって、吐き出そうとしないでください。
吐こうとすると、麻痺やけいれんなどの中毒症状を悪化させます。
「中毒症状かも…」と思ったら、まず救急に連絡し、病院へ行きましょう。
※参考文献、出典 レジデントノート 羊土社
文献 著書 中尾篤典先生(岡山大学医学部 救急医学)
◎ じゃがいもにも毒があるので注意なんですよ。
>>> じゃがいもの食中毒!芽だけでなく緑の皮にもご注意を!
まとめ
時期が来ると、イチョウの木の下にたくさん落ちているのを見かけてよだれが・・・(笑)
そんなおいしい銀杏ですが、下処理から保存の方法、危険性などを考慮して、適度に楽しみましょう。
過ぎたるは及ばざるがごとし! おいしい物は、適量を長く味わいたいですね。