リュックのファスナーが突然壊れてしまったらどうしていますか?
それ以外は、長年使っているものの状態は良く、使い勝手もいいのでとても買い替える気にはなりませんでした。
「壊れてしまった部分だけ何とかなれば、そのまま使いたい!」というか、
これは、自分で直すことができる気もするけど、どうなんだろう?
はたまた、直せるお店があるなら持ち込んでもいいんだけど…という思いで色々調べてみました。すると、
修理はもちろん!
日頃のメンテナンスでより長持ちする方法も一緒に知ることができたではありませんか!
お気に入りのリュックを長く使い続けたいあなたに、リュックのファスナーが壊れてしまったときの対処法とメンテナンスについてご紹介していきますね。
リュックのファスナー修理
まず、ファスナーの構造について見ていきましょう。
ファスナーの金具は、エレメントとスライダーの2つを覚えてください。
ファスナーの不具合は、このエレメントとスライダーそれぞれの不具合から起こっています。
エレメントとは、ギザギザになっていて実際に歯が噛み合う部分のことをいいます。
スライダーとは、ファスナーを開け閉めするときに動かす部分のことをいい、ギザギザの歯を噛み合わせる役割があります。
エレメントをスライダーがスムーズに嚙合わせるのがファスナーというわけです。
どのように壊れてしまうのか?自分で直すことができるの!?
ファスナーの構造がわかったところで
どのように壊れてしまうのかを考えると実はとてもシンプルです。
- エレメントが噛み合っていないこと
- スライダーが嚙合わせるところまで持っていけないこと
ファスナーの不具合は、大体この2点が原因で起こっています。
エレメントの不具合
エレメントは端から端まで全ての歯がしっかりと噛み合ってはじめて機能します。
ファスナーが固く感じたり、突っかかっているようなときは、エレメントが規則的にそろっていなかったり欠けてしまっていることを疑ってください。
まず、突然ファスナーが閉まらなくなってしまった場合です。
ファスナーが閉まらなくなった場合
その時は
まずスライダーを逆方向に動かしてみましょう!
意外にも功を奏することがあります。ただし、
無理やりではなく少しずつ動かしてみてください。
次に潤滑油を使って滑りをよくしてみます。
潤滑油は、
- リップクリーム
- ワセリン
- 固形石鹸
などが代替品になります。
これらを綿棒に塗りつけて、両側のエレメントにつけていってください。色が気にならなければ鉛筆を塗ってみることもできます。
それでもダメな場合は、
上下左右がそろっていない所をペンチなどで正しく揃える必要があります。
ですが、1つでも欠けてしまった場合は全て取り換えなければならないのでリペア店などに依頼してください。
スライダーの不具合
スライダーはエレメントを引き込み、実際に噛み合わせたり引きはがしたりすることで、ファスナーを開け閉めします。
軽い金属を使って作られているため、布地をかんでしまい、何度もくりかえし使っていると金属がゆるくなって広がってきてしまいます。
そうすると、ファスナーを開け閉めしてもリュックが開いたまま閉じないというような不具合が起こってきます。
対処法はペンチを使ってスライダーを締め直すことです。
ただし、締めすぎるとスライダーが動かなくなってしまい、広げすぎると緩くなってしまうことがあるので注意が必要です。
ペンチは、先の細いラジオペンチがオススメ! 100均にもありますよ。
これは、色んな所で使用できるので、1個は持っていて損はありません。
また、スライダーの持ち手だけがポロっととれてしまうこともありますよね!実はこのトラブルが一番多いようです。
スライダーの交換は素人ではなかなか難しいようなので、リペア店などに依頼してください。
ファスナーが布地をかんでしまった場合
やわらかい布地の場合は、ゆっくりと横に水平方向を意識して引っ張ってみてください。
固い布地の場合は、作業に入る前にドライヤーなどをあてて温めておくとファスナーが少しやわらかくなって動かしやすくなります。
なかなか取れない場合は、
定規やマイナスドライバーなどを布地とファスナーの間に挟み込むと隙間ができるので、そこから布地を取り出すことができます。
錆びている場合は?
錆びてしまっているようなときは
サラダ油を2~3滴落としながら布地を取り出してください。
自分では直せずに業者に依頼すると¥おいくら?
業者に依頼する場合いくらかかるか
自分で直すことが難しいときは、靴や鞄を修理するリペア店で修理をすることができます。
修理の内容によって金額が変わりますので、あくまでも目安として参考になさってください。
稀に修理ができないこともありますので、まずはお店に相談してみてくださいね。
スライダー交換 | 1カ所 2.000円~ |
ファスナー補修 | 4200円~ |
ファスナー交換(20cmまで) | 7.000円~ |
ファスナー交換(21~40cm) | 10.000円 |
ファスナー交換(41~60cm) | 13.000円 |
ファスナー交換がけっこう高いと感じるかもしれません…いっそのことファスナーのカラーを変えて、イメチェンを楽しむと考えるといいかもしれません!
布を噛んで壊れたファスナーを直してみた/How to Fix the Stuck Zipper
次は、大切なリュックを長く使うための取り扱いと、お手入れをご紹介しますね。
大切なリュックを長く使うために日頃からメンテナンスを
汚れたまま、濡れたままは絶対にしてはいけません。
リュックなど鞄の寿命は5~8年が目安といわれていますが、メンテナンスをするとそれ以上に使うことができます。
汚れたまま放置や、雨水に濡れたままにしておくと劣化を早めてしまう原因となってしまいます。
カビが生えてしまうと取り除くのはかなり難しいので注意しましょう。
保管したまま、しまいっぱなしにしてしまうのも気を付けなければなりません。
保管するときは湿気のコントロールがとても重要です。湿気がありすぎるとベタベタになってしまったり、逆に乾燥しすぎても内装がボロボロになったりすることがあります。
簡単なメンテナンス
余計な湿気をとりのぞきながらも1~2か月に一度は外の空気にあてましょう。
オイルなどを塗って乾燥を防ぐのもポイントです。
それでも、なるべくならしまいこまないで、日頃から使うようにするのが一番です!
汚れてしまったら
では、使っていて汚れてしまった場合はどうしますか?
ちょっとした軽い汚れもあれば、アウトドアをしたときには砂とかでけっこう汚れたりしますよね。
次に汚れてしまったときの対処法をご紹介します。
リュックの汚れを落とす方法!部分洗いと丸洗い
汚れているのが部分的で軽い汚れであれば、
消しゴムやメラミンスポンジで落とすことができます。
少しずつこすってみて、大丈夫そうであれば使用することができるでしょう。
中性洗剤を薄めた洗剤液にタオルを浸して軽く絞ったものでポンポン叩いて落とすこともできます。
それでも落ちない汚れであれば丸洗いする必要があります。
丸洗いには、手洗いと洗濯機を使う2通りがあります。
手軽で簡単なのは洗濯機ですが、手洗いで洗うほうがリュックの繊維を痛めることなく洗えるのでおすすめです。
洗濯機で洗う手順
洗濯OK | 洗濯NG |
ポリエステル | 革 |
ナイロン | 塩化ビニール |
布製品 |
※部分的に革や濃い色が使われているときも色移りしてしまう可能性があります。洗濯NGの素材はプロのクリーニングに依頼してください。
- まず洗濯表示をチェックして、水洗いのマークがあれば洗うことができます。
- 取り外せる部品を全てはずし、汚れが気になる所は部分洗いをしておきます。
- 型崩れ防止のため、裏返してネットにいれます。
- 中性洗剤を使い、手洗いコースで洗濯機をまわします。
- 型崩れ防止のため、脱水はしないで取り出します。
- 水気をきります。
※背面パッドなどは手で押し出して水分をふきとってください
>>> お札を洗濯してしまった!そんな一大事の対処方法を私の経験から紹介
手洗いの手順
- まず洗濯表示をチェックして、水洗いのマークがあれば洗うことができます。
- 取り外せる部品を全てはずし、汚れが気になる所は部分洗いをしておきます。
- リュックが浸かるくらいの水をためます
- 中性洗剤を加えてリュックを浸けます
- リュックを手で押し洗いします
- 水をかえてすすぐのを汚れた水が出なくなるまで繰り返します
- 水気をきります
※水よりぬるま湯が効果的
※背面パッドなどは手で押し出して水分をふきとってください
干し方
直射日光は避け、風通しのいいところで陰干しします。リュックの内部に水がたまらないように逆さにして干してください。生乾きはにおいの原因になります。
※撥水スプレーは濡れているときに使用するものと乾いたあとに使用するものとがあります。
注意点
- 色落ちすることがあります
- 漂白はクリーニングに依頼してください
- 熱湯は繊維を痛めるので使わないようにしてください
番外編!プチプラリュックを活用する
最近、100均や300円ショップなどの
プチプラリュックが人気を集めているのを知っていますか?
プチプラリュックだったら、汚れたり壊れたりしてしまっても気軽に買いなおすことができます。
使う場面によっては、プチプラリュックを活用するのも一つの手かもしれません。
ウインドブレーカーみたいなぺらぺらな布地ですが、小さく折りたたむことができるので一般的なリュックとはまた違う使い方ができます。
さらに、広げてみると普通のリュックと変わらない大きさで、耐荷重が7kgもあるんです!
だいたい300円で売られていることが多いのですが、「これが300円とは驚き」との声が多いようです。
旅行のときの予備バッグやエコバッグとして、また、防災用品を入れておくなど使い道は人それぞれです♪
案外、プチプラリュックだと気づかれることもないそうですよ。
入荷してもすぐに売り切れてしまうという話も聞くので、ご興味のある方は早めにチェックしてみてください。
まとめ
- ファスナーの部品の名称「エレメント」と「スライダー」
- エレメントの不具合対処法
- スライダーの不具合対処法
- 業者に修理を依頼する場合、スライダー交換2000円~、ファスナー交換7000円~
- 日頃のメンテナンスは湿気のコントロールが大切
- リュックの部分洗いと丸洗いについて
- 気軽に買い直すことができるプチプラリュック
ファスナーの修理を簡単に考えていましたが、自分でできる修理もあれば、お店で取り換えてもらわないといけないものまでありました。
ですが、ファスナーの構造を理解するとちょっと自分でやってみようかなと思えますよね!
もちろんちゃんと直せるか自信がない方ははじめからお店に持ち込んでしまったほうがいいと思います。
多少お金はかかりますが、そのほうが納得できる結果になるのではないでしょうか。
修理やメンテナンスで大切なリュックを長く使いたいものですね。