読んでもよくわからないから、「大吉」とか「凶」とかの結果だけを気にしているという人も少なくありませんよね。
でも、実はおみくじというのは、結果よりも中に書かれている文言のほうが大切なんですよ。
どんなことが書かれているか、言葉の意味を理解できれば、その内容に従って行動することもできます。
おみくじができた頃の言葉や設定で内容が書かれているので、分かり辛かったり、現代に置き換えるとちょっと内容が変わってしまったりするものもありますが、自分自身の“今”に置き換えて解釈できれば、進むべき道のヒントになるかもしれません。
でも、困ったときに、どの項目を見たら良いのかわからないこともありますよね。というわけで今回は、実際に私が経験した、連絡が取れなくなってしまった友人たちとのエピソードを元に、おみくじの「走人・走り人」の項目についてご紹介します。
「走人・走り人」は、失踪した人について書かれている項目です。現代に置き換えると…
ぜひ参考にしてくださいね。
おみくじで「走人・走り人」について
おみくじに書かれている「走人・走り人」の読み方と意味
「走人・走り人」は『はしりびと』と読み、いなくなった人、失踪した人という意味です。
その昔、この走人というのは、他の村などに逃げて行方をくらました農民や百姓のことを指していました。
現在では、ほとんど使われることがなくなった言葉ですが、川崎大師など一部の神社仏閣のおみくじの項目で見かけることがあります。
おみくじの項目としての「走人・走り人」では、何らかの理由であなたの前から姿を消した人、失踪者についてのお言葉が書かれているんですよ。
走人に書かれている言葉の意味
おみくじの中に書かれている言葉というのは、古い日本語を使っているものがほとんどなので、分かり辛かったり、間違った解釈をしてしまったりすることも多いですよね。
そこで、「走人・走り人」の項目でよく見かける文言と、その意味をいくつかご紹介します。
【出ずべし(出づべし)】
「いずべし」と読みます。「出ず」は出るとか現れる、「べし」は~だろうという意味を持つので、「出ずべし」は出てくるだろう、見つかるだろうという意味になります。
現代で「出ず」と聞くと、でないと否定的な意味で解釈してしまいそうですが、実は正反対の意味で使われているんですよ。
【かへるべし】
「帰るべし」と聞くと、「帰りましょう」とか「帰りなさい」ってこと?なんて思ってしまいますが、前項と同様「べし」は「~だろう」の意味なので、帰るだろう、戻ってくるだろうと解釈できます。
【かくるべし】
「かくる」は隠れるという意味なので、隠れてしまうだろう、また姿を消してしまうだろうという意味。
【つれあるべし】
「つれある」は、連れがあるということ。一緒に誰かを連れてきたり、現れる時に何か良い物を持ってきてくれたり、良い出来事があったりするという意味になります。
その他、「おみくじ」の、いろんな意味はこのページへ
「走人」には、具体的にどんなことが書かれているの?
多くの人が携帯電話を持っている現代では、昔のように誰かと連絡が取れなくなるということも少なくなったので、この「走人・走り人」の項目をチェックする人もそれほど多くはないかもしれませんね。
しかし、携帯に登録していた連絡先が突然消えてしまったなどの理由で連絡が取れなくなっている友人・知人がいるという人もいるのではないでしょうか。
私も十年程前に、携帯が壊れてしまい、中に入っているデータが全て消えてしまうという経験をしました。バックアップを取っていないし、手帳にも家族や一部の友人の連絡先しか記入していなかったので、それ以外の友人と連絡を取る手段がなく、どうしたものかと途方にくれていました。
そんな時に、この走人の項目の意味を知りました。もしかして、この状況もあてはまるのでは?と思った私は、その後川崎大師を訪れ、願いを込めておみくじを引いてみたんです。
結果は凶でしたが、「走り人」の項目には、遅くなるけれども帰って来るだろうという意味の『帰るどもおそし』。なんだか気持ちが少し楽になりました。
その後、親しい友人たちとはすぐに連絡が取れたのですが、年に何度か連絡を取り合う程度の間柄の友人とは連絡が取れず…。
それからしばらくして、大阪の杭全神社を訪れた際に引いたおみくじには、『西の方を探すべしつれあるべし』と書かれていました。これは、西の方を探せば現れる。友人と一緒に来るなど、同時に何か良いことがあるかもしれない。という意味。
お言葉を信じて焦らず待ってみたら、共通の友人やSNSのおかげで、数年がかりでみんなと連絡を取ることができたんです。ちなみに、西の方角に住んでいる友人と連絡が取れた時、他の数人の連絡先も教えてもらえたんですよ。
お言葉を信じるも、信じないも個人の自由とは言われていますが、信じてみたら、こんな風に良い結果につながるのかもしれませんよね。
おみくじワンポイント
もしも「凶」を引いてしまったら・・・
おみくじに凶を入れていないところもありますが、ほとんどのおみくじには「凶」が入っています。
と言うことは引く人がいます。
普通、「凶」を引いて喜ぶ人はいないと思います。以前は私もそうでした。
でも、今は違います。
おみくじは神様、仏様のありがたいお言葉なのでその意味をしっかり理解し、行動していけば道は開け、運気も上がります。
◎ 「凶」を引いてちょっとショックを受けている人はこちらをご覧になって下さい。
おみくじを引いた時に、おみくじと一緒に小さなマスコットや根付のようなものが入っていることがありますよね。ということで、次は縁起物の飾りについてご紹介します。
おみくじと一緒に入っている縁起物の種類
おみくじを引いて、中に可愛らしい縁起物が入っていると、ちょっぴり嬉しくなりますよね。よく見かけるものは、以下の通りです。
- 打ち出の小槌
- 招き猫
- かえる
- 七福神
- 達磨
- 亀
- 熊手
- 俵
- 当り矢
- 升
など
この他にも、独自の縁起物などを用意しているところもあるようですよ。
縁起物の保管方法
正しい保管方法というのは、特に決められていません。
しかし、縁起物ですから、家の中に放置しておくのではなく、お財布や手帳などに入れて持ち歩いたり、部屋に飾ったりするなど、大切に保管しましょう。
上の画像は私がお財布に入れている「達磨(だるま)」さんです。
縁起物の処分方法
このような縁起物には、有効期限などはありません。しかし、おみくじを引くたびに溜まってしまうようであれば、一定期間を過ぎたものは手放したほうが良いかもしれませんね。
手放す場合は、おみくじ同様に神社仏閣にお返ししましょう。
各神社仏閣では、お守りやお札などを返納する場所を用意しています。縁起物も同じ場所に返せますよ。
返納する場所を設けていないなど、よくわからない時には、直接聞いてみてくださいね。
◎ おみくじの処分については、他のページに詳しく説明していますのでお暇なら見ていって下さい。
まとめ
今では、あまり馴染みのない「走人・走り人」という言葉ですが、連絡が取れなくて心配している友人や知人がいるという人は、今後おみくじを引く時に、ぜひチェックしてみてくださいね。
何事も諦めてしまうのは簡単ですが、諦める前におみくじに書かれているお言葉の通りに行動してみたり、信じて待ってみたりするという手もあるんですよ。
それによって、運気がアップする可能性も!
何かに悩んだり、最近元気が出なかったり…という時こそ、おみくじを引いてみてはいかがでしょうか?一歩踏み出すキッカケが見つかるかもしれませんよ。