えっ!・・・みんなで引いたのに私だけ「凶」!?
せっかくおみくじを引くのだから「大吉」に越したことはありません。
いやいや、そんな欲張りません。でも、せめて「吉」くらいがいいなぁ~
それなのに「凶」って・・・一気に気持ちが落ち込みます。
私事ですが高校生の頃、凶ではどうしても納得できない!どうしても「吉」の字が見たい!と、続けて引いた事がありましたが、2回目も信じられないことに「凶」!
天を仰ぐしかないとは、このことかと実感しました。
友達からは、帰り道、気をつけて帰った方がいいよ!と、からかわれ・・・トホホ
その日は、用心して帰ったので、何事もありませんでした。(笑)
- さて、この「凶」を引く確率ってどのくらいなのでしょうか?
- 他の運勢、吉や大吉の確率は?
- 運勢の割合は全国統一なのか、それとも寺社ごとに違うのか?
どうなのでしょう?最近まであまり気にすることはなかったのですが…
今更ながらですが、気になったので調べてみました。
おみくじの確率今昔
おみくじの吉凶確率は、現代と昔、寺社ごとそれぞれ異なるようです。
現在のおみくじの吉凶割合
現在のおみくじの吉凶の『割合』、『種類』は、寺社によって様々です。
縁起の悪い「大凶」「凶」を入れないところもあります。東京都内で776か所ある寺社のうち「大凶」が入っているのは31か所
また、初詣などに合わせて「大吉」の割合をその時だけ多くすることろもあります。
私が、近所の寺社の僧侶や巫女さんに直接聞いたり、電話やネットで調べたりしたところ、凶の割合は15%~25%くらいが多いようでした。
実際に、お尋ねして答えて下さったのは、数少ない神社仏閣でしたが、『寺社の名前は伏せるのを条件』に教えていただきました。
そんな、おみくじの割合ですが、公開している寺社もありました
公開している有名神社仏閣
- 川崎大師 (神奈川県) 大吉が 約17% 凶が 約30%
- 浅草寺 (東京都) 大吉が 約17% 凶が 約30%
- 成田山新勝寺(千葉県) 大吉が 約17% 凶が 約30%
- 伏見稲荷大社 (京都府) 大吉が 約30% 凶が 約15%
- 住吉大社 (大阪府) 大吉が 約20% 凶が 約20%
最初の3つはどれも同じ確率になっていますよね。
これが何故かと言えば、これらの3つのお寺は、おみくじの起源ともいわれる
『元三大師百籤(がんざんだいしひゃくせん)』をベースとしているからです。
『元三大師百籤』とは、なんでしょう?
おみくじの歴史、【元三大師百籤】
現在のおみくじの形式の起源は、天台宗延暦寺の高僧の良源(元三大師)が作った
『元三大師百籤』とされています。これは、箱の中に番号のついた100本の棒(くじ)があり、それをひいて出た番号によって吉凶を占うものです。
昔のおみくじにくらべると、現代の凶の出る確率は15~25%ですから、は全般的にはやや少なくなっているんですね。
昔の割合がなぜわかるのでしょう?それは、記録が残っているから! なんです。
昔のおみくじの吉凶割合
先ほどご紹介しました、おみくじの起源と言われる『元三大師百籤』ですが、100本中の吉凶の割合が決まっていました。
- 大吉 :16本
- 吉 :35本
- その他の吉 :19本
- 凶 :30本
これによると、凶を引く確率は30%です。
※参考文献 東洋経済 「おみくじ」の真実をどれだけ知っていますか
ここまで読み進めていただいて、おみくじの吉凶の出る確率はご理解いただけたのではないかと思います。
大吉が出たら、嬉しくてウキウキしますよね。
大吉が出たときは嬉しいのですが、凶が出たらどうしましょう。もし初詣にそんな運勢が示されたら
- 今年一年は不幸な日々が続くのか?
- あ~ なんてついてないんだ
と思ってしまうのが一般的日本人ですよね。でも、そんなに落ち込む事はないんですよ。
「凶」を引いた時の心構え
凶を引いてしまったとき
「凶」という文字だけをみると、悪い意味を示す漢字ですが、「おみくじ」というものは単に吉凶判断目的として引くものではないのです。
おみくじに書かれた内容を、今後の生活のなかで心にとめておくことが大事です。
凶のおみくじは木に結んで帰るのか?持ち帰るのか?
おみくじを結ぶところが用意されているところでは結んで帰っても問題ありません。
結んで帰る場所が設置された理由は、境内の御神木を傷つけないためなんですが、理由はそれ以外にもいろいろとあります。
◎ おみくじを結ぶ意味についてはこちらで詳しく説明しています。
>>> おみくじを結ぶのにはこんな意味が!おみくじ大好き主婦が解説
凶のおみくじを持ち帰っても全く問題ありません。
私は、むしろ、持ち帰るべきだと思っています。 理由は、
引いたおみくじ身の回りに置き、何度も読み返すことで、今までの行いを反省し、これからの行動を良い方向へ導いてくれる道しるべになるからです。
その他、「おみくじ」の、いろんな意味はこのページへ
それがわかった上で、それでも、別の運勢が欲しいと、私が高校生の時にやったように何度も引いて良いのでしょうか?
「凶」が出た!おみくじは何度も引いていいの?
寺社によって、人によって、考えはそれぞれ違うようですが、基本的な事はあります。
同じ寺社で、その日のうちに連続して引いても良い?
一般的な見方としては
- おみくじは吉凶だけで判断するのは禁物。その書いてある内容が大事なのですから、連続して引く必要性はない。
- おみくじは元々「大切なことを決めるときに神仏からの意志を占う」ということが始まりでした。同じ場所で連続しておみくじを引くのは、神仏の意志に対し文句を言っているようなもの。
という、解釈が一般的です。
目的の違うおみくじなら違う寺社で何度ひいてもOK
こんな考え方もあるようです。
おみくじを引く際に「学業」「仕事」「恋愛」「健康」など目的はいろいろ。複数の寺社を巡っておみくじを引くときなど、その目的が違うならばOK。
人によって意見も様々で、何度でも引いて良いような事をおっしゃる方がおられますが、私の考えとしては、神様、仏様の意見を日に何度も伺うというのはいかがなものかと思います。
おわりに
おみくじで、2回続けて「凶」を引いてから、しばらくの間、おみくじ恐怖症になっていました。
あの時の私は、まだ若く「凶」の文字しか目に入っていませんでした。
いま、ある程度年を重ね分別もつくようになり、そして今回調べてみることにより、吉凶よりもそのあとの文章が大事なのだと確信を持つことができました。
他人に言われると反発して聞き入れられないようなことも、おみくじなら素直に受け入れられる気がします。
生きていく上で心にひっかかりがあったとき
- 1度立ち止まってみる
- 周りを見まわしてみる
- 気持ちを整理する
そんなきっかけが「おみくじ」なのかもしれません。
そして、あまり結果にこだわり過ぎず、心の片隅にとめておくくらいが丁度良いのではないでしょうか。