魚には骨が付いていて、食べにくいと思われがち…ですよね。でも栄養は抜群!ということで、
日本人にとって魚は『和』のイメージが強いですが、実は洋食にも魚料理は多く、洋食レストランにも魚を使ったメニューがたくさんあります。
洋食店で、魚を一匹まるごと使った料理が出てきたら、あなたはどんな風にたべますか?
和食ならお箸ですが、洋食レストランとなると、ナイフとフォークで食べることになります。
洋食で魚料理をマナー良く綺麗に食べられたら、めちゃくちゃかっこよくないですか?!
私も、たまに行くレストランですが…
これまで、『大人のいい女』と、みんなから言ってもらえるように努力してきました! (笑)
今回は『洋食の魚料理の食べ方』から『洋食のテーブルマナー』に至るまでを、私の知ってることを深~くご説明したいと思います。
洋食の魚料理を食べる際のマナー
洋食の魚料理といっても、切り身・骨付き・まるごとなど、形は様々ですが、それぞれに正しい食べ方があリます。料理にあった基本の食べ方を順番にご紹介していきますね。
その前に洋食の魚料理に欠かせない『カトラリー』についてご説明しますね。
魚料理専用のカトラリー
日本でも洋食文化が定着して、スプーンやフォーク、ナイフを使って食べることが多くなりました。
このように洋食で使用する道具を、まとめて『カトラリー』と呼びます。洋食では魚料理を食べる専用のカトラリーがあるんですよ。使い方と一緒にご紹介していきますね。
フィッシュナイフ
魚は肉に比べてナイフを入れると崩れやすい、また骨や皮を取り除かなくてはなりません。
フィッシュナイフは、このような点を考慮し作られたナイフです。
特徴としては、基本的にナイフの先の方が反っていて切り込みのはいったものが多く、使い方は、利き手でお肉を切るときと同じ要領で大丈夫!
魚以外にも、魚料理の付け合わせの野菜などにも使用可能です。
フィッシュスプーン
ちょっと風変わりな形をしたこのスプーン!
別名『ソーススプーン』とも呼ばれていて、魚料理をソースに絡ませて食べるのにも最適な形状。
さらに、ナイフの役割も果たしますから、魚を食べるにはスペシャルスなプーンなんです。
食べやすい大きさにカットする、ソースを絡めた魚の身を口に運ぶのは、このスプーンのお仕事です。スプーンなので、持ち方は普通のスプーンと一緒です。
切り身の魚の食べ方
まずは、ムニエルなど切り身の魚を使った料理の食べ方からマスターしていきましょう。
(次の項に、動画説明があります。)
- 左手にフォークを持って切り身を押さえます。
- 右手にナイフをもち、左側から皮と身の境目にそってナイフを入れて、皮をはがしていきます。
- はがした皮はお皿の奥の方に小さく折りたたんで置きましょう。
- 中骨が付いている場合はナイフとフォークで取り外し奥に置きます。
- 切り身を左側から!食べやすい大きさにナイフでカットして食べます。
- 最後に、切ったときこぼれた魚の身をナイフで集めて、フォークの上にのせて全部たべてしまいましょう。
- お好きな人は、よけておいた皮もお召し上がりくださいませ~
骨付きの魚の食べ方
魚料理、美味しいけど面倒な骨…
次に骨付きの場合の綺麗な食べ方へとステップアップ!
- フォークで魚を押さえてナイフを使い、背びれ・腹びれの順でひれをとります。
- 真ん中の骨をなぞるように、ナイフで切り込みを入れます(左から)
- 背身はお皿の奥側へ、腹身は手前に身を骨から外していきます。
- 中骨を外し、お皿の奥の隅におきます。
3.で外した身をもとの位置に戻せば左端から食べやすい大きさに切って食べましょう。
えー!!背びれって何?腹びれってどれ?
ご安心ください。※
とても分かりやすい、htongtong様の動画を貼らせていただきました。ありがとうございます。
骨付き舌平目の食べ方(テーブルマナー)
動画を見てからだと、一見難しそうなこの手順も本当にわかりやすいですよね。
一匹まるごと食べる方法
さてさて、いよいよ一匹まるごとまで進んできました。
切り身・骨付きとここまでマスターすれば、『まるごと』なんておちゃのこさいさい~♪
怖いものなし!です。
- 頭の付け根にナイフを入れ、中骨にあたるところまで切り込みを入れる。
- 背びれ・腹びれに切り込みを入れる(※小骨の位置を意識して身の際に切れ込みを!)
- ナイフをねかせて、尾の付け根から背骨の上を滑らせて、骨より上の身を取り外し、ひとまず背骨より上の身を手前に置いておく。
- 尾側から背骨の下にナイフを入れ、背骨に沿って滑らせ、背骨をとります。
- 背びれ・腹びれにある小骨も先ほど同様、ナイフを小骨の下にねかせ入れ、骨に沿って滑らせて取り除きます。
- 手前に移動させていた、上部の身をもとの位置に戻せば完成!
- 食べやすい大きさに切って、左端からいただきましょう。
基本的に食べやすい大きさとは、ひと口大(約3㎝)が綺麗に食べられるベストサイズ、もっと分かりやすくいえば、親指くらいの大きさです。
とても分かりやすい、juillet様の動画を貼らせていただきました。ありがとうございます。
にじますムニエル(きれいな食べ方)【一番わかりやすい完全解説】
まるごとの場合も、取り外した食べられない部分は、お皿の右奥の隅っこなどに寄せておくと、見た目もスッキリでより美しい食べ方に!
こんな食べ方はNG
魚の食べ方が分かったところで、魚料理をいただく時のマナー違反も覚えておきましょう。
- 魚をひっくり返して食べる
- お皿をもって食べる
- フィッシュスプーンを使わない
このような食べ方は要注意です。魚の身はお肉などと違って、フォークで刺すと身が砕けてしまう可能性があるため、フィッシュスプーンを使って上からフォークでこぼれないよう押さえて食べるのが正解。
レモンの絞り方とソースのかけ方
次に、魚料理の食べ方として、添えられたレモンやソースのかけ方に注目してみたいと思います。
■レモンの絞り方
魚料理には和洋ともに、レモンが添えられていることがよくあります。
洋食の場合、レモンの絞り方にも綺麗に食べる方法があって、添えられたレモンの形によっても絞り方が違います。それぞれの正しい絞り方をご紹介していきます。
・くし切りにされたレモン
フォークでレモンの中心部分を刺し、反対の手でレモンの両端を覆い絞ります。レモンの汁が中心に刺したフォークをつたい、飛び散る危険が軽減されます。
・輪切りのレモン
魚の身の上にのった輪切りのレモンは、フォークかナイフで押して絞ります。ナイフ、フォークを使ってレモンを折りたたんでしっかり絞ってもOK!
絞りきったレモンはお皿の奥(基本的には右奥がベター)に置きましょう。
■ソースのかけ方
ソースはすでに料理にかけられている場合と、アラジンの魔法のランプのような素敵な形のポット(グレービーボード)に入れられ、料理とは別に用意されている場合があります。
料理にかかっているソース
フィッシュスプーンを使い、魚をソースに絡ませていただきます。
別で出された場合
グレービーボード(ソースポット、カレーポットともいう)にスプーンが用意されていたら、スプーンを使ってかけましょう。
スプーンがなければ、そのままお茶の急須の要領でかけて大丈夫です。一気に全部かけるのではなく、何度かに分けた方が上品ですね。
覚えておきたい洋食マナー
魚料理の食べ方がマスターできたところで、基本的な洋食でのマナーにも注目してみましょう。
一見かしこまった感のあるテーブルマナーも、覚えてしまえば何のその!ここからは、洋食で特に覚えておきたいマナーをご紹介したいと思います。
ナイフとフォークのマナー
日本の一般庶民人には、ナイフやフォークの使い方にあまり馴染みがありませんが、こちらの動画を見ていただければ、とってもわかりやすいですよ。どうぞご覧ください。
フォークやナイフの先を人にむけて置くことや、床に落としてしまったときに自分で拾うことはマナー違反になります。
落とした時は、ウェイターさんを呼ぶのが正解です。
◎知らなかった~!中華にもマナーがあった
中華の食べ方!日本人の8割がマナー違反!和食はOKでも中華はNG
◎ステーキを美味しく食べるのもマナーです。
ステーキを美味しく食べる方法はスムーズな切り方とマナーなんです!
ナプキンのマナー
ナプキンは座ってすぐに広げずに、料理が来てから広げましょう。
途中で席を立つ場合には椅子の上に置くか背もたれにかけ、食べ終わったときはテーブルの左上に軽くたたんで置くのが基本。
ナプキンは口や手先を拭くものであって、テーブルを拭くなどの行為はNGです。
他にも覚えておきたいこんなマナーがありますよ。
- 洋食では女性が上座(壁側)に座る
- 綺麗に盛り付けられている料理は、崩さずに食べる
- グラスやナプキンを手にする際にはカトラリーをいったん置く
- 洋食ではもちろん、食事のマナーとしても気を付けたいマナーはこちら
- 音をたてて食べない
- 相手と食べるペースを合わせる
- 気持ちよく食事できるように会話の内容を心がける
- 食べながらスマホや髪の毛などをいじらない
- 会話も楽しめるように、ひと口を大量にしたり一気に口にいれたりしない
まとめ
ここまで洋食の魚料理にまつわるお話をしてきましたが、いかがでしたか?
魚は骨や皮が付いていて身も崩れやすいので、食べ方を間違えればお皿の上はくちゃくちゃになってしまいます。
今回ご紹介したマナーや綺麗に食べる方法をマスターして、スマートに美味しく食べられるようになってくださいね。